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イーサリアム(ETH)の大型アップデート「イスタンブール」のメインネット起動が2019年12月4日の週を目標にすることが明らかになりました。
アップデートの日程がいつなのか気になっている方も多いと思いますので、やっと発表されたかという感じだと思います。
この2019年12月4日の週というのはブロックチェーンプロトコルエンジニアのDanno Ferrin氏が、ブロック番号を計算して算出しています。
現在のブロック番号は9,056,000でメインネットのアクティブ化が予定されています。
もし、予期せぬ問題が発生した場合は、メインネット起動は1ヶ月延期されて、1月8日を目標とされています。
前回の大型アップデート「コンスタンティノープル」の時にも、起動48時間前に重大な脆弱性が発見されたたため、開発者達はアップデートを1ヶ月遅らせています。
イスタンブールの現状の問題点
先月、テストネットワーク上でイスタンブールが起動する際は、予定よりも早く目標ブロックに到着したため、ノード更新が追いつかずに、テストネット上でチェーンが一時的に二つに分岐しています。
実行ブロック到達時に、ソフトウェアを最新バージョンに更新していないマイナーが残っていたことで、古いチェーンと新たなチェーンの二つに分裂してしまっている状況です。
こうした状況をメインネットで防ぐために、コア開発者は今回、EIP 2124と呼ばれる新しいコード変更を承認しています。
これは、ユーザーがイーサリアムネットワークで実行されているノードのソフトウェアバージョンを簡単に識別できるメカニズムを導入しています。
EIP 2124は「識別子」とも呼ばれていて、開発者によると、ごく小さな変更なので他の要素との調整を必要とせずに、ソフトウェアクライアントによって展開できるということです。
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イスタンブールの実装項目
今回の大型アップデートでは、以下の6項目が実装される予定です。
- EIP-152: Blake2コンプレッションの追加とFプリコンパイルの起動
- EIP-1108: alt_bn128プリコンパイルのガス代を削減
- EIP-1344: ChainIDオペコードの追加
- EIP-1884: トライ構造のサイズに基づいた命令コードの価格調整
- EIP-2028: Calldataのガス代を削減
- EIP-2200: SLOADのガス代変更に伴うSSTOREのガス代再調整
この中で中でも問題視されているのが、EIP 1884で、アプリ開発者向けのイーサリアムブロックチェーンについて、データをリコールする場合の計算コストを増大させます。
しかし、手数料の増加によって、DoS攻撃やスパム攻撃からイーサリアムネットワークを守る効果があります。
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