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最近よく耳にするようになったeKYCとはなんだろうと思っている方も多いと思います。
eKYCは住信SBIネット銀行やメルペイ、LINE Payなども導入している新しいオンライン本人確認の仕組みです。
こちらは株式会社Liquid(仮想通貨交換所のLiquid by QUOINEとは無関係)が開発した仕組みで今後、複数の金融機関や仮想通貨取引所での導入が決まっており、2020年には16社がeKYCを使ったオンライン本人確認のサービスを提供する予定になっているようです。
まさに次世代のオンライン本人確認として普及することが決定してますので、今のうちから仕組みを理解しておいて損はないと思います。
ここではeKYCを使ったオンライン本人確認の仕組みや、やり方を詳しく解説して行きます。
なお、こちらはYouTubeでも詳しく解説していますので、是非、ご覧下さい。
eKYCとは?
仮想通貨交換所を利用したことがある方はKYC登録を行ったことがあると思います。
KYCは「Known Your Customers」の略で、事業者による本人確認を意味します。
そして、今回のeKYCは「electronic Know Your Customer」の略でこれまでの本人確認を電子的に行なう仕組みになっています。
KYCで必要な本人確認をオンラインで行なうことを指しており、すべてオンラインで完結するというのが大きなポイントになっています。
例えば、ネット銀行の口座開設や仮想通貨の取引所開設にあたって、オンラインで申請できても、本人確認書類の写しをアップロードや郵送して、取引所や銀行側が正しく本人のものかを確認した上で、申請者の住所に転送不要郵便や本人限定郵便で書類を送ることで本人確認を行なっています。
しかし、この手法だとどうしてもタイムラグが発生してしまいます。
本当はすぐに利用したいのに本人確認をするのに数日~10日間といった日数がかかってしまい、それだけ利用開始のタイミングが遅くなってしまいます。
この数日~10日間というタイムラグがユーザーの利用熱を冷ましているという問題点もあったのですが、eKYCの導入でその問題も一気に解消されることになります。
eKYCの定義
現在法律上実現可能なeKYCの定義は、2018年11月30日改正の犯罪収益移転防止法(犯収法)第6条第1項に記載されています。
この内容を要約すると、「特定事業者が提供するソフトウェアを使用して、顧客(本人)の容貌(顔)画像と写真付き本人確認書類の画像の送信を受け、確認を行う」という仕組みになります。
これらをまとめるとeKYCは以下の要素を全て満たす必要があります。
- 画像が加工されないこと
- 顔写真や本人確認書類の写真が鮮明であること
- 撮影直後に送信されたものであること
- 書類の厚みを確認でき、撮影されたそれぞれが同一の書類であることを保証し、検証できること
- 撮影時にランダムなポーズの要求などを行い、実物が撮影されたことを保証すること
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eKYCのやり方と流れ
実用化が始まっているeKYCではスマホを使って免許証を撮影していくのが主流になっています。
以下は先行してeKYCを導入したメルペイのeKYCの説明動画です。
メルペイの場合、eKYC時に本人確認書類として免許証を用意し、アプリの指示に従って撮影を行い、オンライン本人確認を進めていき、約4分程で完了できるようになっています。
自撮り時の顔の傾け方や首の振りなどがランダムに指示され、実物の撮影であることを確認し、書類の厚みついては動画による撮影を用いる仕組みになっています。
写真から対象がはみ出した場合や写りが悪い場合などにはソフトウェアが自動的に判定し、取り直しを要求するので、再提出のロスも防ぐことができます。
これら本人確認書類の提出から、その偽造に対する検証の機能も付属しており、書類と登録住所の合致や、有効期限、生年月日などは自動で検証することができるほか、ブラックリストとの照合なども自動化することができる仕組みになっているようです。
eKYCのメリットと今後の展開
eKYCの最大のメリットは利便性と手軽さを両立できるところにあると思います。
特にこれまではKYCを申請しても、忙しいため本人確認書類が受け取れず、開設が進まないという方が多かったようです。
eKYCによって事業者側、ユーザー側いずれも時間的・金銭的コストを軽減できるようになっています。
メルペイやLINEも今後新たにeKYCを利用した決済サービスを予定しているので、これから国内でどんどん普及していくことになりそうです。
私たちも今後、その仕組みに触れていくことも増えてくると思いますので、今のうちに正しい知識を身につけておきましょう。
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