この記事の【目次】
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「コミュニケーション能力を今よりも高めたい!」
だけど、どのようにして高めたらよいのか方法がわからない。
そのような人のために、誰にでもできる「ゲームで楽しみながらコミュニケーション能力を高める方法」を紹介します。
また、ビジネスでの成功において、特に重要とさされているコミュニケーション能力の一つである「アサーション」についてもわかりやすく解説します。
コミュニケーション能力を高める方法で効果絶大なのが「ビジネスインプロゲーム」
コミュニケーション能力を高めるための研修やセミナーに参加することで知識やノウハウを学ぶことはできますが、実際、それをビジネスで活かすことは中々難しいものです。
ビジネスに役立つコミュニケーションスキルを身に付けるためには頭で学ぶだけでなく、それを実践に近いシチュエーションで何度も練習を繰り返すことが大切です。
そこで、楽しみながらコミュニケーションスキルを身に付けることができる「ビジネスインプロゲーム」を紹介します。
(インプロ(Improvisation)とは「即興」のことで、その瞬間の発想や判断で言葉を生み出すこと)
ビジネス(仕事)では、急に意見が求められることや、瞬時に判断を迫られる場面が多々あります。
例えば、顧客にプレゼンする機会があったとして、しっかりと事前準備と練習をしていたとします。
しかし、予想もしなかった質問や指摘があったときに、臨機応変に適応する能力がなければ慌ててしまい誤った回答をしてしまう可能性があります。
最悪の場合、その一言だけで顧客の信頼を失いかねません。
ビジネスインプロゲームを実践することで、シナリオがない状態から即興で「創造」「思考」「判断」する力を養うことができ、コミュニケーション能力を向上させることができます。
ビジネスインプロゲームを実践しよう
それでは、インプロゲームの手順を説明していきます。
ゲームとは言え、真剣に取り組むことを意識してください。
1. 「テーマ」を設定する
三人一組になり、一人がこれから演技を行う「テーマ」を設定します。
※残りの二人にはテーマを教えないこと
例えば「旅行の計画」「スポーツ観戦の感想」「恋愛相談」など討論ができる内容であれば、何でも構いません。
2. 対照的な二人の役割を設定する
テーマに沿って目的や考え方などが対照的な二人の役割を設定します。
例えば、「旅行の計画」をテーマとして設定した場合
「A:費用をとにかく抑えた旅行を計画したい」
「B:費用を気にせず思いきり楽しめる旅行を計画したい」
このように対照的な考え方を設定します。
決まったら、残りの二人に「テーマ」と「役割」を見せ、じゃんけん又はくじ引きなどでどちらが「A」「B」の役割をするのかを決めます。
3. 詳細事項を決定する
二人で「A」「B」の関係性や話をしている場所など、「テーマと役割」以外でゲームを進行するにあたって必要なシチュエーションを決めます。
例えば、二人の関係性です。
関係性は「恋人」「夫婦」「友人」「知人」「職場の同僚」などが考えられますが、この関係性によって親密度や話し方、行動、表情などが変わりますよね。
また、場所も決めなければいけないシミュエーションの一つです。
自宅、旅行会社、職場、車内、電車内などが考えられますが、この場所によって声の大きさや姿勢などが変わるでしょう。
さらに、テーマによって変わりますが、旅行であれば旅行の目的や旅行に行くことになったきっかけなども決める必要があります。
旅行の目的が、「会社の慰安旅行」と「友人との親睦を深めるための旅行」では状況が全く違いますし、旅行に行くことになったきっかけが「AがBを積極的に誘った」場合と「毎年恒例の旅行」というのでは、会話のトーンや気持ちにも影響するはずです。
ここまで詳細を決めてスタートすると「即興性がなくなるのでは?」と思われるかもしれませんが、この作業が非常に重要です。
何でもありの自由な状況設定は、現実とはかけ離れたコミュニケーションとなってしまいリアリティに欠けてしまいます。
例えば、「Aは恋人との旅行」、「Bは社員との旅行」という状況を思い描いていれば、ぎこちない会話になることは明らかですよね。
事細かに状況を設定することで、演者になりきって感情を表現することができ、それが現場で生かせるコミュニケーション能力を高めることに繋がります。
4. 話す内容や展開の方向性を考える
「A」「B」各自でどのような話をして、どのような展開に持っていくのか方向性を考えます。
方向性をあらかじめ決めておくことで、自分自身のキャラクターが確立され、話す内容に一貫性が保たれるようになります。
もし、より即興性を楽しみたいのであれば、省略しても構いません。
5. コミュニケーションを実践し、終了後フィードバックする
前項で決めた役割とシチュエーションで、実際にコミュニケーションを楽しみましょう。
「A」「B」の役割をしない人が、5~7分時間を計測します。(慣れてきたら時間を10分に設定)
時間が経過したら、「A」「B」にフィードバックを行います。
フィードバックは「真剣に取り組めていたか」「相手の立場を考えていたか」「会話に矛盾がなかったか」などをシェアします。
役割を交代し、三人全員に「A」「B」の役割が回るようにしましょう。
ビジネスインプロゲームから学べること
ビジネスインプロゲームでは、「A」「B」で対立する役割を演じ、意図的に意見が合わない状況を作り上げています。
このような状況でコミュニケーションを訓練することで、瞬時に「相手の立場」「相手の発言の意図」「相手の想い」を理解して会話できるようになり、実際のビジネスでも生かせる適応力や判断力を身に付けることができます。
また、「A」「B」の役割を両方経験することで、「相手の立場」から物事を考える力を身に付けることも可能です。
例えば、会社のミーティングの場合(あなたは営業部として参加)
「私たち営業部は〇〇新製品を導入したいです。しかし、製造部側の意見では〇〇というデメリットがあるため、更に検討する余地があるのかもしれません」
このように、営業部では導入したいという意見を伝えつつも、製造部の人の立場も考えて物事を判断することができるようになります。
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コミュニケーション能力を高めるゲームは他にもたくさん
コミュニケーションゲームは他にも数多くの種類が存在します。
その中からビジネスインフィニティ編集部が、少ない人数でも実践できるゲームを5つ厳選しました。
このゲームをあなたのビジネスに取り入れることで、職場内であまり面識がない人とでも親しくなれたり、職場内の雰囲気がよくなったり、今まで以上にコミュニケーションが円滑になることが実感できるでしょう。
褒め力UPゲーム
人は些細なことでも褒められると嬉しいものです。
あなたが人を褒める習慣を身につけることで、コミニュケーションを円滑に運びやすくなります。
しかし、そもそも人を褒めるには、人の良いところに気づく力も必要です。
褒め力UPゲームは、その気づく力をベースとした褒め力を向上させます。
【ゲームの手順】
- 2人のペアを作る。
- 何について褒めるかのテーマを決める。(最初は外見がおススメ)
- 3分間でそのテーマの中で、お互いの良いところをノートに思いつくだけ箇条書きする。
- お互いに発表し、どのように感じたかを言い合う。
- 褒めるテーマを変えながら、2~3回繰り返す。(日ごろの仕事っぷりについて、性格について)
ストーリー作成ゲーム
複数の人間が順に文章を作り、それを連結させてストーリーを作成していくゲームです。
ストーリー作成ゲームでは、想像力や発想力を鍛えます。
【ゲームの手順】
- 複数人のグループをつくる。
- 1人1文章ずつ発言する。
- 5秒以内に文章が出てこなかったり、ストーリーに矛盾が発生したら終了。
- グループ内で気づいたところをシェアしながら振り返る。
A:太郎君は昨日オムライスを食べました。
B:そのオムライスはママに作ってもらった甘めのオムライスでした。
C:とても美味しかったです。
A:おなか一杯になったので、その後ジムに向かいました。
B:しかし、道中で財布を落としてしまいました。
C:「ヤバい!」と思い、すぐに交番に行きました。
A:しかし、交番ではお巡りさんは複数人のヤンキーに絡まれていました。
B:ビビった太郎君は、様子を見ることにしました。
C:太郎君はオムライスを思い出しました。
ストーリーに矛盾が発生し終了
質疑応答ゲーム
質疑応答ゲームでは、何か疑問があったり困ったりした時に、人に助けてもらいながら目標を達成することの大切さを学ぶことができます。
【ゲームの手順】
- 出題者と回答者に分かれる。(回答者は複数人可)
- 制限時間を10分とする。
- 出題者は紙に「誰でも知っている具体的な名前があり、手で触ることができる形があるモノ」を書く。(回答者に見せないこと)
- 回答者が質問をする。(「はい」「いいえ」「どちらもあり得る」のどれかで必ず答えることができる質問)
- 出題者は質問に対して「はい」「いいえ」「どちらもあり得る」のどれかで答える。
- 正解が出た時点で終了。
シミュレーション例:答えが「iPhone」の場合
回答者:食べられるものですか?
出題者:いいえ
回答者:手に載りますか?
出題者:はい
回答者:電子機器ですか?
出題者:はい
回答者:置時計ですか?
出題者:いいえ
回答者:それは携帯電話ですか?
出題者:はい
回答者:それはiPhoneですか?
出題者:正解です!
アサーションはコミュニケーション能力を高める方法であり考え方である
あなたは他人とのコミュニケーションで相手を不快にさせていませんか?
もしくは、他人とのコミュニケーションで不満を感じたとしてもグッと我慢していませんか?
もし、心当たりがあるのであれば、これから話す「アサーション」があなたの人生を変えます。
あなたがコミュニケーション能力を高め、より良い人間関係を作り上げていきたいと考えているのであれば、アサーションをしっかりと学びましょう。
参考:会社内の人間関係で孤立する原因は?上司や同僚との関係を良好に保つ6つのゴールデンルール。
参考:場の空気を読む力は仕事において必要不可欠。脱KYのためのコツ【成功法則】を徹底解説。
コミュニケーションは3つの自己表現から成り立っている
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相手を支配する自己中心的な表現方法で、自分が優位に立ちたい性格の人などによくみられる自己表現です。
また、例えば上司が立場を利用し、部下に権威を振りかざして一方的に主張することもアグレッシブな自己表現だと言えます。
あなたが他人に何か頼みごとをする時に「相手の同意を得ているから大丈夫」と思っていることでも、実際にはあなたの一方的な圧力によって渋々同意せざる終えなかったという可能性もあります。
ノン・アサーション(非主張的自己表現)
自分の主張を表に出さず、相手の主張ばかりを尊重する自己表現です。
一見すると協調性があるように見え、他人からすると話を聞いてくれる良い人という印象を持たれる傾向にあります。
しかし、実際には自分の感情や気持ちに正直ではなく、本当の気持ちを閉じ込めているだけなので、徐々にストレスが溜まってしまいます。
その結果、本人がいない別のところで不平不満を言ったり、家族や恋人などに八つ当たりしてしまいかねません。
仮に周りに迷惑をかけないにしろ、自分の心のストレスは日々蓄積し、最悪の結果、心の病気に発展してしまう可能性もあります。
一人の相手の主張を一方的に聞き入れることは、自分の気持ちや周りの人を大切にしておらず、本当の良い人とは言えません。
アサーション
相手の主張や気持ちも考えた上で、自分の考え方や気持ちも大切にし、後回しにしたりごまかさずに相手に伝える自己表現のことです。
攻撃的自己表現・非主張的自己表現のどちらでもない、コミュニケーションにおいて不可欠な上級テクニックとも言えます。
まず、あなたが何かを主張する際、相手が意見を言いやすい伝え方を心がけます。
また、一方的にあなたの意見を主張するのではなく、相手の意見にもしっかり耳を傾けましょう。
逆に、あなたが一方的に意見を押し付けられそうになった場合には、その時に生まれた感情を大切にして、その気持ちを相手に伝えることが重要です。
具体的なテクニックは後述しますが、このような「アサーティブな姿勢(アサーションを実践)」がコミュニケーションにおいて最重要だと言えます。
アサーションをビジネスで生かすテクニック「DESC法」を公開!
ビジネス(仕事)では、価値観や信念、考え方などが自分と異なる人とコミュニケーションをとっていかなければなりません。
そんな中でアサーションを実践するためには、「DESC法」がカギになります。
DESC法は、北米のバウアー夫妻が開発したアサーティブなコミュニケーションをとるための会話モデルです。
別名「問題解決のアサーション」とも呼ばれ、あなたの想いが相手に伝えにくいときに役立ちます。
全部で4ステップ!
- Describe:客観的な状況を描写する
- Explain:自分の主観的な気持ちを伝える
- Specify:相手に望むことを提案する
- Choose:相手の反応に対して選択を示す
DESC法を例をあげて実践!
先述したDESC法の4ステップを、サラリーマンの日常にある一場面を例に説明していきます。
今回のケース「職場の上司に今夜飲みに誘われました。しかし、今夜は家族との夕食の約束があります。」
この場合、どのように会話を進めていくのがよいでしょうか。
1. 描写する(Describe)
「今晩、飲みにお誘い頂いた件ですが、既に家族と夕食の約束があります」
このステップでは、自分の状況や、相手の行動を描写します。
具体的な事実を客観的に伝えることが重要で、自分の主観的な内容は伝えないようにします。
2. 説明する(Explain)
「ずっと楽しみにしていた夕食ですので、せっかくお誘い頂いたのは嬉しいのですが、本日の食事はお断りさせていただけると幸いです。」
このステップでは、自分の感情を表現、説明します。
描写したことに対して自分の主観的な気持ちと、相手への共感を伝えます。
相手に対して感情的になったり、攻撃的になったりしないように気を付けましょう。
3. 提案する(Specify)
「しかし、食事には是非ご一緒させて頂きたいので、もしご都合がよろしければ、来週の金曜日など如何でしょうか?」
このステップでは、相手に望む行動や妥協案など特定の提案をします。
一方的な命令ではなく、「〇〇はどうでしょうか?」といった丁寧な提案をすることが大切です。
4. 選択する(Choose)
提案に対して相手が「YES」の場合:「ありがとうございます。楽しみにしております。」
提案に対して相手が「NO」の場合:「そうですか… ではスケジュールはいつであれば空いていますでしょうか?」
このステップでは、あなたの提案に対して「肯定的な反応」「否定的な反応」の両方があることを想定し、その結果に対しての選択肢を示します。
相手にも提案を断る権利がありますので、提案を断られた時の代替案を考えておきましょう。
肯定的な反応だった場合には、相手に感謝の言葉を伝えましょう。
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