この記事の【目次】
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BATとはBasic Attention Tokenの略称で、Brave社から発行されました。
Brave社はMozilla(インターネットブラウザであるfirefoxを開発した会社)の前CEOであるBrendan Eich(ブレンダン・アイク)氏が設立した会社です。
そのBATですが、米国の大手取引所Coinbase(コインベース)での上場が検討されているので、今とても注目を集めています。
それでは、BATがどのようなものなのか、解説していきますね。
仮想通貨BAT(バット)とは?
(3分07秒 の紹介動画。音声が出ます。)
BATは2017年5月31日にBrave社から発行されました。
そして、BATはBraveというWebブラウザ上(Braveブラウザ)で利用されているのです。
Brave社の設立者がMozillaの前CEOということから、BATにWebブラウザが関わっている点は想像に容易いですよね。
BATの概要・仕組み
BATはイーサリアム(ETH)のERC20トークンとして発行されていて、総発行枚数は15億枚です。
そしてBATは「Braveブラウザ」の中で広告を見ることで入手できます。
ところで、「Braveブラウザ」と言われても、よくわからないのではないでしょうか。
簡単に言うとBraveブラウザは、Google ChromeやInternet Explorer、Firefoxなどと同じで、ネットに接続する際に用いられるアプリ、と考えればわかりやすいと思います。
Braveブラウザは、既にWindows版、macOS版、Linux版、Android版、iPhone版がリリースされていますので、使用したい場合は、Braveブラウザの公式サイトからダウンロード、インストールしてください。(ただし、2018年7月20日時点では、BATが入手できる仕組みは、まだ実装されていないようです)
既存のWeb業界について
BATの特徴がよりよく伝わるように、まずは既存のWeb業界について説明したいと思います。
既存のWeb業界は、広告主がパブリッシャー(広告を掲載している人、例えばサイトの管理人)に対して広告費用を支払っているだけで、ユーザー(Webを閲覧する人)に対してお金は入ってきません。
ユーザーが、知りたいことを調べる際や、ニュースを見るときに、突然広告のページが現れたという経験は、誰しもあると思います。
例としては漫画の広告などが挙げられるでしょうか。
パブリッシャーは自らのサイトに、このような広告を掲載することで利益を得ているのです。
ここで、既存のWebブラウザにおける、広告が掲載されるデメリットをまとめてみたいと思います。
ユーザー目線でのデメリット
- 「広告」と「トラッカー(アクセス解析に使うタグなどを指す)」のせいで、モバイルデータ通信量の最大50%を消費している。
- 換算すると、1か月に23ドル分のコストになっている。
- 広告によって、約5秒の余分な読み込み時間がかかってしまう。
- 広告は、携帯電話のバッテリー寿命を21%も減らしている。
- 多数のトラッカーによるプライバシー侵害がおきている。
- マルウェア感染が増加している。
パブリッシャー目線のデメリット
- GoogleとFacebookが全広告費用の73%を搾取している。
- 近年では、広告掲載によるパブリッシャーの収益が66%減少している。
- 72億ドルに及ぶボット詐欺が横行している。
- 6億台以上の端末が広告をブロックしている。
広告主目線のデメリット
- 支払いが不透明である。
- 偽サイトやボットが存在している。
- ユーザーが広告を無視してしまう。
Basic attention tokenの公式サイトより
ここまでは、既存のWeb業界について書いてきましたが、話題をBATが利用されているBraveブラウザに戻していきましょう。
Braveブラウザの広告
Braveブラウザは最初から広告やトラッカーなどをブロックしています。
つまり、Braveブラウザ上に載せられる広告は、BATを使っている広告主のものだけ、ということになります。
このおかげで、パブリッシャーが、広告詐欺の被害に遭う確率も低くなります。
また、Webページのアクセス速度の上昇も見込まれます。
さらに、Braveブラウザ上でユーザーが広告を見るたびに、パブリッシャーに広告費用としてBATが支払われるだけでなく、ユーザーにもBATが支払われるのです。
ネットの広告をみるだけで、利益を得られるなんて、夢のようですね!
Braveブラウザの投げ銭
ユーザーは、広告を見ることにより手に入れたBATを、パブリッシャーに対して寄与する(チップを与える)ことができます。
これにより、ユーザーは直接的にパブリッシャーに収益を与えることができ、個人的に支援することが可能になります。
既存Webブラウザだと、ユーザーとパブリッシャーの間には広告主が存在していたため、実際にパブリッシャーに対してユーザーがどれほどの報酬を与えているかは不明でした。
直接的にチップを与えることが可能であるBraveブラウザでは、その心配はないですね。
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BAT(バット)の買い方
2018年7月20日時点で、BATが購入できる主な取引所は「Binance」「Bittrex」「Huobi」「Upbit」「Liqui」などです。(日本の取引所では取り扱っていません)
この中でも、ダントツで取引高が多い、Binance(バイナンス)がオススメです。
なので、ここでは、バイナンスでのBATの買い方について解説していきます。
もし、バイナンスの口座を持っていない場合は、以下の記事を参考にしてください。
参考:Binance(バイナンス)取引所の登録方法(口座開設)や使い方を解説。日本語対応されて仮想通貨トレードがとても簡単!
バイナンスでのBATの購入手順は、
- 日本の取引所でビットコインかイーサリアムを購入
- バイナンスへ送金
- バイナンスでBATを購入
となります。
それでは、バイナンスにBAT購入用のビットコインが既にある状態で、ログインした後のBATの買い方の手順について説明していきます。
通貨ペアの選択
バイナンスでは、BTC、ETH、BNBでBATを購入することができますが、ここではBTCでBATを購入する手順を例に説明します。
- 画面上部の「Exchange」にマウスカーソルを当てて「Basic」を選択
- 画面右側の通貨ペア一覧で「BTC」を選択
- 「BAT/BTC」をクリック
買い注文の出し方
- 画面下の注文フォームに購入価格(レート)を入力
- 購入数量を入力
- 「Buy BAT」をクリック
「Buy BAT」をクリックすると、買い注文を出すことができますので、あとは約定するのを待ちましょう。
Braveブラウザと融合した今後の将来性について
BATとは、Brave上で広告を見ることで、パブリッシャーにも、ユーザーにも送られる仮想通貨です。
ここでは、このBATが今後どのような展望をみせていくのかについて、考えていきたいと思います。
広告主目線で見た懸念事項
BATはBraveブラウザ上で、広告を見ることでパブリッシャーとユーザー、どちらにも配布されるものです。
つまり、広告主が費用を払う対象が2つに増えるということになります。
既存のブラウザでは、パブリッシャーに対してだけ広告費を支払っていればよかったのですが、支払い対象が2つになったBraveブラウザでは、広告主が広告を出すことを嫌がる恐れがあります。
BATとBraveブラウザの関係性
BATはBraveブラウザ上で取り扱われています。
つまり、BATが今後発展していくためには、Braveブラウザのユーザー数が増えていくことが必要不可欠になるのです。
現段階では、Braveブラウザの知名度はまだまだ低いです。
しかし、Braveブラウザは「ユーザーがどのような広告を見たのか」というデータを集計し、そのデータを広告主に還元します。
そして、この還元のおかげで広告主は自らが出す広告を、そのユーザーにとって最適なものにすることができますよね。
さらに、ユーザーは広告を見るだけでBATを獲得でき、パブリッシャーも詐欺広告を誤って掲載するリスクが少なくなり、安定した収入が期待できます。
このように、三者ともにメリットがありますので、今後は知名度が上がっていく可能性もあります。
将来的に、BraveブラウザがGoogle Chromeと同等の支持を得るとなると、Braveブラウザを利用する広告主の数も増え、BATの価値は急上昇するかも知れません。
ちなみに、BATはYouTubeでの利用も可能なのです。
ユーザーがBraveブラウザ上でYouTubeを視聴する際に、投稿者(パブリッシャー)に対してBATを送ることができます。
これにより、人気のあるユーチューバーが、+αの収入を得ることができ、さらに質の高い動画を配信しようというインセンティブも働きますね。
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